2022.09.09

 

 

こんにちは🐩

アルカンジュ不動産です🏠

 

前回の記事で「私道負担」と「セットバック」の違いとは？について解説をしましたが、そのセットバックについてより詳しくこちらの記事で解説していきます。セットバックが必要な理由や所有権についてみていきましょう！

 

なぜセットバックは必要？

 

そもそもなぜセットバックは必要なのでしょうか。その主な理由が３つあります。

 

⓵緊急車両（消防車や救急車など）がスムーズに出入りができる経路の確保

⓶災害避難時の経路確保

⓷陽当りや風通しの確保

 

セットバックは近隣の方にとっても安全上必要であり、スムーズに出入りができる道路に接している土地という点から土地自体の価値を上げることもできます。

 

 

セットバックをしない方法はあるのか？

 

安全面を考えてセットバックが必要なことはわかりましたが、それでも自分の家の土地を削らなければなりません。しかしセットバックをしない事例も多数あります。

もしもセットバックをしなかった場合には以下の問題が発生します。

 

・行政から指導を受ける（ただし明確な罰則は受けたケースが公にはなっていないため、セットバックをしないで済む可能性があります。）

・近隣の方から安全確保の配慮、協力できない所有者だと見られてしまう

・将来土地の価値が上がらない可能性が高くなる

 

このようなことから安全面や便利な部分、近隣との信用問題にもあるのでセットバックは必要なことになります。

 

 

セットバックをした土地の所有権や費用について

 

所有権

セットバックした土地の所有権については自治体により積極的に協力してくれる場合と、関与しない場合と別れるので建築に関する部署（建築安全課など）にお問合せをしましょう。

 

例…土地所有者が所有権をもつ（私道）：自治体に対して無償利用の許可と整備の許可をする

　　自治体が所有権をもつ（公道）：自治体に寄付をする

 

舗装

セットバックした土地の舗装についても自治体にとよって取り扱いが違います。仮に土地所有者が無料利用承諾、寄付、整備承諾をした場合は自治体が費用負担をして舗装するのが一般的です。

ただし自治体が舗装負担する場合であっても土地所有者には以下の負担があります。

 

・塀や門、草木などの除去

・配管（ガスや水道）を自治体が指定する位置まで移動をする

 

撤去する費用も補助してくれる自治体もあるので、自治体に問合せをしましょう。

 

 

費用負担

セットバックをする道路に電柱がある場合、セットバック後は電柱が道路の途中にあるかたちになってしまいます。

もし自治体がセットバック後の舗装をしない場合は、土地所有者がＮＴＴや電力会社に設置を依頼します。自治体が整備をする場合には手続き前に移設の依頼をしておくのがおすすめです。

電柱を移動する費用については、その時の状況や電力会社によって取り扱いが異なります。連絡の際は必ず「セットバックによる移設」と伝えて費用の確認をしましょう。

 

 

固定資産税

セットバックした土地は固定資産税がかかりません（非課税）。かからないようにするためには「非課税になる要件」と「市区町村に届け出」が必要です。

 

≪固定資産税が非課税になる要件≫

要件は「セットバックをしたことで４ｍ以上の道路が確保されていること」「誰もが使える道路として機能をしていること」です。セットバックのところに草花のプランナーを置いているなどは要件を満たさなくなってしまうため注意が必要です。

 

≪市町村への届け出≫

書類として固定資産税の非課税申請書という土地の位置がわかる図が必要です。必要な書類を確認して確実に届け出を提出しましょう。

 

固定資産税の要件に概要をしていても、届け出をしない限りは非課税になりません。前の所有者の方が届け出をしていなかったため固定資産税を払い続けたということもあるので、土地を購入する際には状況をしっかり確認しましょう。

 

 

セットバックのメリット・デメリット

 

最後にセットバックのメリットとデメリットについて。

 

メリット

土地が狭くなってしまうので近隣の土地よりも安く販売される場合があります。またセットバックを理由に値引き交渉がしやすくなります。そしてセットバック後に価値が上がる可能性があります。

 

デメリット

土地を削らなければならないので建物や庭の面積が狭くなります。自分の土地以外にも周囲の土地のセットバックがされない限り近隣全体の道は幅が確保されない場合もあります。周囲の土地のセットバックがされていないと、土地の価値が上がらない可能性もあります。

 

 

まとめ

 

気に入った土地でセットバックがあった場合はこちらの記事を参考にしてみてください。手続きがあるものの、地域によっては予定している予算よりも安く購入できる可能性もあります。

気になる方は是非アルカンジュ不動産までお気軽にご連絡ください🐾